こんにちは!「子ども大学水戸」事務局です。

10月24日(土)に智学館中等教育学校の講堂にて「第3回講義」を実施しました。
今回のテーマは執筆・編集者/鎌倉ペンクラブ会員の柴崎由紀先生による「新渡戸稲造の高い志~博士の足跡をたずねて~」です。

大変天気が良く、過ごしやすい気候の実施日となりました。
この時期は様々な地域で、たくさんのイベントが実施されており、多数の欠席者が出てしまったことが残念でした・・・。(来年度は10月の実施を避ける様にしたいと考えております)

さて、今回のテーマである「新渡戸稲造」と聞くと保護者の世代は5千円札の方ね~、と即答しますが、旧5千円を知らない子ども達が多いため、この機会に名前を知った学生が大半でした。
正しく「子ども大学」の学びですね!

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第一部として、新渡戸稲造の誕生から、逝去するまでの出来事と生き様を学習です!
新渡戸稲造の人生や武士道の出版、国際連盟の事務次長の役職など、新しい知識の出会いがありました。

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第2部は、新渡戸稲造と茨城県は繋がりがあるということから開始。
袋田の温泉に来たことや脳人形を作成したこと、クェーカー派キリスト教徒としての講演を茨城県出身の国井道太郎が編纂したものが「人生雑感」であることなど、意外な事実がたくさん理解できたと思います。

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柴崎先生は、歴史を学ぶコツとして「一人の人生をたどってみよう」との言葉は学生たちに問いかけてくれましたが、とても大切なことです。
出来事や名前の表面上だけで終わってしまっては、知識が深まりませんからね!

さらに、ノンフィクションである伝記を読むことで、自分以外の人生を生きる”わくわく感”を味わえたり、その人が生きた時代や経験を共有できる「出会い」があるということを学生たちに伝えてくれました。
幼少期にたくさんの良書と出会うことは、その後の人生において大きな影響が出てきます。今回の新渡戸稲造の本を読んで、教養を深めてもらいたいです。

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最後に、新渡戸稲造が残した言葉の中から3つを紹介してくれました。

(1)目の前にあることを全力でやってみる
(2)君と一度話をしたいと思っていたんだと言って、こちらからドシドシ話しかけたまえ。
(3)自分が今日あるのは、誰の賜物であるかを忘れないでいると明るく生きられる。私のために、これほどのことを考えてくれるのだという気持ちがあれば、百万の敵も恐れることはありません。

現代の子ども達が苦手なことが列挙されておりますが、感謝の心を持ち能動的に生きることが大切だということですね!特に2番目の話しかける力は、年々能力が落ちている気がしますので、親子で実践してみると良いと思います。

また、以前他の講義で学生達に話をしたという「私たちがいま生きているのは様々な犠牲、犠牲と言っても悲しいことではなく自分に心から何かをしてくれることのおかげである。そしてその一番は親である。」この言葉は親が一番頷いていました(笑)!
人間として大切な思考や心の話を学べた第3回講義でした。

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次回の「第4回講義」は11月21日に茨城高等学校・中学校にて橋のコンサルタント菊田先生による「夢と未来へ橋を架ける~海や山での橋の架け方~」です。
橋の種類や役割、明石海峡大橋・瀬戸大橋を作ってきた人間だからこそ知っている裏話もしてもらえると思います。

年内最後の講義となりますので、全員の顔を見て講義を行いたいですね!
日に日に寒くなってくるので、体調にはご注意ください。