3月10日(土)に茨城高等学校・中学校にて、第4期の最終講義である「第6回講義」を行いました。あっという間の1期でした!最後の講義は、事前の予報では「雨」だったのですが、日ごろの行いが良いため、晴れの中で実施できて良かったです。
いつものように、講義の前に「HR」として、今期1年間で行ってきた全ての活動の振り返りを行い、最近のニュースの学習へと移行していきました。1年間の継続によって、大分ニュースを見ることが定着し、知識も増えた学生が多かったです。また、スライドをノートへ写す行為も、大分できる学生が増えました。うれしいことです。
第6回講義は吹浦忠正先生による「とっておきの話 世界の国旗」でした。吹浦先生は、1964年の東京オリンピックで学生(20歳)の身分で、出場国の国旗をつくるという大きな仕事を任された方です。現在は、たくさんの活動をしながら、TVに引っ張りだこで、2020年の東京オリンピックまで、モニター越しで拝見することが多そうです。
講義ですが、世界で一番「国旗」の掲揚で間違われる国であるイギリスの国旗「ユニオンジャック」のクイズから開始です。二つの国旗画像をみて、どちらが正しいのかを当てたのですが、普段見慣れている国旗が逆さになっているか否かを当てるのは非常に困難です。
吹浦先生が頻繁に通われる飲食店で、いつも逆になっていることを指摘するほどだそうです。ですが、いつも逆さになっているとのこと・・・。笑い話として話されていました。
講義の序盤には、江戸時代に製作された「世界の国旗」の超貴重本2冊を特別に手に取りながら見せて頂き、学生たちも大興奮!ちなみに参考価格として「70万円/冊」だそうです!当時の国の呼び名で書いてあり、当時の国旗を見る貴重な体験となりました。「やぶったらどうしよう・・」とこわごわ見ている学生もいたのが印象的でした。
様々な国の国旗の説明とその歴史について学びを深めていきましたが、アメリカの国旗は「28回」も変わっている事には全員が驚きました。学生たちの「国旗が変わることってあるんだ~!」とは、自然な言葉だったと思います。
また、アメリカでは「忠誠の誓い」と呼ばれる宣誓を「国旗への敬意、忠誠の誓い」として行っていますが、その宣誓を「UC(カリフォルニア大学) BERKELY」卒業生の「田中 美沙」さんに実践していただきました。動画はFBの方で見て頂けますが、以下の言葉を小中学生の間は学校で何度も復唱するとのことです。
“I pledge allegiance to the Flag of the United States of America, and to the Republic for which it stands, one Nation under God, indivisible, with liberty and justice for all.”
「私はアメリカ合衆国国旗とその国旗が象徴する、神の下に1つとなって分かたれず、全ての人に自由と公正が約束された共和国に忠誠を誓います。」
また講義で印象的だったのが、「ユニオンジャック」の国旗の成り立ちを、国の歴史を交えながら説明です。4つの国が集まっているイギリスの国旗の由来を学ぶことは、小学生ではなかなかありません。「イングランド」+「ウェールズ」=「イングランド」➠「イングランド」+「スコットランド」=「初代ユニオンジャック」➠「初代ユニオンジャック」+「アイルランド」=「現行ユニオンジャック」となった流れは、学びとして深くなったと思います。
他にもフィリピンの国旗は戦争になると、天地が逆になることが憲法で決まっているが、まだその状態になったことがないことや、カンボジアの国旗は何度国旗が変わっても、中心に「アンコールワット」が存在していること、カナダの赤の部分は「海」を意味している事など、国ごとの国旗事情について詳しく講義をしてもらいました。
講義の後半は「日本国」の国旗「日の丸」の歴史についても触れてくれましたが、どの時点で「日の丸」が日本の国旗になったのかを、歴史的な事例を元に解説をしてくれました。歴史的な背景は、事前知識が必要なため、保護者の方々はとても興味を持って聞き入っていましたが、学生はまだ前提条件が分からない為、少し難しかったと思います。
また、当時の水戸藩がいかに先鋭的な国だったのかも良く理解することが出来ました。現代に生きる私たちも、負けてはおれませんね!
講義の間には、吹浦先生の書籍の販売もしてもらい、サインをしてもらった学生が多数おりました。一番驚いたのが、吹浦先生の国旗の「塗り絵」を3歳の時に買ってもらい、11歳になった現在、その先生の講義を受けることができ、その塗り絵の本にサインをしてもらった学生がいたことです。縁とは不思議なものです!
先生の書籍で学んでもらい、しっかりと成長してほしいと思います!吹浦先生、ありがとうございました!