6月23日(土)に「子ども大学水戸」第5期「入学式+第1回講義」を茨城高等学校・中学校の大ホールにて実施しました。

今期の応募は、過去最多の応募を頂き、応募頂いた全員の方を入学していただくことはできませんでした。会場のキャパシティーや運営の問題がありますので、本当に申し訳ございません。ご理解いただけますようお願い致します。(また来年もご応募ください)

さて、当日は雨の予報でしたが、くもりの状態で入学式を迎えることが出来ました。笑顔でたくさんの親子で登校してくれたので安心しました!第5期は170名の入学生を迎え入れ、盛大な船出です。

入学の手続きが終わると、入学式の開催です。学長のお茶の水女子大学名誉教授・内田伸子先生からの学長訓示で、子ども大学水戸の特徴や能動的に学ぶことの大切さなどを伝授。最後にはダーウィンの進化論の例を挙げ、環境に適応できるようになってほしいと強いメッセージを送ってくれました。

学長訓辞の後は、代表宣誓を小6生の西田春陽くん・小4生の白石和奈さんが行いました。自分の夢を交え、子ども大学水戸でどんな学びをしたいのかを堂々と宣誓してくれました。350名以上の前で話をする経験は緊張したと思いますが、良い経験となったと思います。

入学式の最後には理事長の岡本より、子ども大学とは?、茨城にある子ども大学の種類、子ども大学水戸のコンセプト、子どもたちが大人になったときの世界、親が社会に出た環境と子どもが社会に出るときの環境の違いなどを保護者の方々にもお伝えしました。

また今期から完全オリジナルの「子ども大学水戸ノート」が学生に配布され、ノートの使い方や子ども大学水戸を支えてくれている地域の企業様や個人の方々がたくさんいて、学生の将来を応援していることなどを伝え、入学式が終了となりました。

そして、いよいよ講義の開始です。第1回講義は、国立環境研究所・五箇公一先生による「えっ、これも外来種?あなたの知らない間に侵入する生物たち!」です。五箇先生は外来生物の研究の第一人者であり、様々なメディアに登場している先生です。(クローズアップ現代や脱力タイムズなどにご出演しています)

近年、ヒアリやカミツキガメ、アライグマなど、たくさんの外来種のニュースを耳にすることが多くなりました。それらの分析や対策を講じていらっしゃいます。講義ですが、「生物多様性」についての定義から学習開始です!正確な生物多様性の説明は非常に難しいことや、何故多様性が重要なのかを、非常に早いピッチで説明をしてくれました。

具体例を挙げ、その背景の説明と科学的根拠を提示してくれながら、要所にジョークを交えながら、とても分かりやすい講義で、生態系を考えることが出来る講義でした。

五箇先生ご自身で書かれたクワガタ虫の絵を使って、何度も具体例を出しながら「クワガタ愛」を語ってくれていたのですが、最後の最後に「私が一番好きなのは”ダニ”なんです!」というオチと一番の自信作である「ダニの絵」がスライドに出た時が一番盛り上がりました!

五箇先生の講義終了後は、質疑応答です。学生たちからはたくさんの質問がでましたが、やはり「ダニ」の話の印象が強かったようで、ダニの質問が多かったですが、中学生からは「生態系が崩壊した場合、どうなってしまうのか?」の本質的な疑問が出ました。疑問に思ったことをその場で質問できるのは、子ども大学水戸の特徴の一つです!

そして、外来種が国内に広がっている背景には「グローバル化」と「温暖化」のキーワードがあり、昨年登壇いただいた「国立環境研究所・江守先生」の温暖化シミュレーションの学習と繋がった、と昨年から参加している学生が報告に来てくれたのが嬉しかったです!なお、江守先生は昨年の講義終了後に★★国立環境研 対話オフィス(江守先生 Twitter) ★★を立ち上げました。環境に関する、様々な情報がリリースされていますので、是非フォローをしてください。今回登壇した五箇先生の記事もあがっています。

最後は、本日参加した学生全員で記念撮影をしました。内田学長と五箇先生を中心に撮影会で、とても良い思い出となったと思います!

撮影終了後は、五箇先生のサインが欲しい学生とその保護者が長蛇の列を作りました。1時間もかかってしまいましたが、五箇先生は嫌な顔一つせずサインをしてくれ、写真撮影まで応じてくれました。帰りの電車を遅らせてまで、最後の1人までサインをして頂けました。本当にありがとうございました!この機会を通して、学生が成長することを期待しています!

第2回講義は7月14日(土)に常磐大学にて、海洋研究開発機構(JAMSTEC)・現役パイロット大西琢磨先生先生による「しんかい6500」で知る深海の世界」です。お楽しみに♪