11月17日(土)に、茨城高等学校・中学校にて第4回講義を実施しました。雨の予報でしたが、今回も天気が良く、とても良い天気の講義日となりました!

今回の講義は、株式会社ミライセルフ代表取締役・表 孝憲先生による「日本と海外の大学・会社で学び、働き、感じた仕事の考え方」です。表先生は、日本の京都大学とアメリカのカリフォルニア大学で学ばれ、日本企業と外資企業での仕事の経験をお持ちです。その経験を元に、日米の「学び」と「労働」についての違いを中心に、学生たちが生きていく今後の必要なスキルを伝えてくれました。

前半の講義は、ご自身の半生の紹介と現在経営されている会社の紹介から開始。
表先生が、大学時代のアメリカンフットボールで学ばれたことや週に●回授業に参加していたという㊙エピソードを交えながら、「やりたいこと」という抽象的なことに、どう向き合っていくのかを具体例を交えながら講義が進んでいきました。

例として、ご友人が当時学生であった表先生に対して、「大学を卒業することになってしまって・・」と、本来であれば社会に出る嬉しいことのはずなのに、なぜか悲しいそうな表情をしていたので、その原因を聞いてみると、その背景には就職先が未決定という事があったそうです。そのため「就職活動を頑張ってみたら?」と助言すると、暫くすると欧州企業の内定をもらったようですが、今度はその企業で良いのかを悩み始めたとのこと。

結局「やりたいこと」というのは悩み続けるものなのかもしれませんね。(因みにその友人は、就職までの1年間、バイクでユーラシア大陸横断を2度行ったそうで、その旅の中で様々な価値観の人たちと触れ合い、現在もそのバイタリティで世界で活躍されているそうです)

また、日本とアメリカの大学・会社の考え方の違いを比較しながら進んでいきました。大学受験において、「テスト」だけで評価される日本に対して、テスト以外に「自身の活動」も大きく評価されるアメリカの受験制度の話や、日本人は働きすぎと言われるが、アメリカ人ですごい人たちは日本人よりも働いていると感じることなど、日本と海外の違いを伝えてくれました。

特に幼少期からボランティア活動などを含めた、利他的な活動を計画的に行っているアメリカの文化は、日本ではなかなか根付いていないものですから、日本人も幼少期から、周囲の大人と一緒にボランティア経験を自然と積んでいくことをしてほしいですね。

休み時間は、恒例となっている(?)表先生のサインを求めて、長蛇の列ができていました。休む暇もなく、ひたすらサインをして頂いた表先生、ありがとうございました。

後半は、ワークショップ形式で講義が再開!

まずは、自分の「好きな事」をイメージしたものを、2分以内の時間制限の中で片っ端からポストイットに記し、時間が経過した後に、隣の学生に自分の書いたポストイットを渡して、その書いてある好きなものが「何故好きなのか?」「それのどういったところが良いのか?」などを質問をされ、それに対して考えて答えることを行いました。

自分が考えているものを相手に伝えるだけで難しいものですが、表面的な答えではなく、本質的な答えを考えるためには、質問する側も考えな変えればなりません。質問と回答が終わると、攻守逆転をして、同じことを繰り返します。しっかりと相手に質問をして、相手の話を聞くことも大切ですが、大切なのは、自分の思考・感覚と他人の思考・感覚が異なるものであり、一見同じ「好き」でも、一人ひとりが全然違うことがあり、その違いが大切であることを学習。

そして次は「好きな事」の逆な事である、「嫌いな事」をイメージして2分間で書き出し、同じことを繰り返しました。

最後に、表先生から、人生には「やりたいこと」「できること」「やらねばならないこと」の3つの円があって、円が重なる中心の「こと」が、自分の本質的なコアになるものだが、実際は「やりたいこと」の円が大きく、「やらなければならないこと」の円が小さいため、重なるものが無い場合が多いことを伝えてくれました。自分のコアを探すのは本当に難しいと思いますが、難しいからこそ、しっかりと見聞が広がるような行動が必要ですね。

そして、大爆笑だったのは、英語は出来る出来ないではなく、英語は話せて当たり前のものでなければならないことで、それは英語力云々ではなく、相手に話すための心が重要であり、その実例として、某テレビ番組の中で出川さんがいるという話でした。

「ヒューマン&ヒューマン」「ガーガーバード」などのトンチンカンな英語を使っても、相手に伝えるまで話続け、最終的にクリアしていくというマインドとその行動力が大切なのですね。

質疑応答では、たくさんの学生たちが挙手をして、講義で感じた自分の疑問を表先生へ質問していました。「今後の会社でやってみたいことは何ですか?」「やりたいことがあっても、それを実現するにはどうすればよいのでしょうか?」「どうやって卒業したのでしょうか?」など、多岐にわたる質問がでましたが、一つひとつ丁寧に答えて頂きました。将来、起業家が増える日本文化になってほしいですし、本日がきっかけで企業をする学生が出てほしいと思います。

表先生、ありがとうございました!

次回は、年内最後の講義である「年末特別講座」を12月8日(土)に実施します。高知県立高知足摺海洋館 総支配人・新野 大先生による「どっちが強い!?から学ぶ海の生き物たち」です。お楽しみに♪