12月8日(土)に智学館中等教育学校にて「年末特別講座2018」を実施しました。12月に入ってから異常に暖かい時期が続きましたが、当日は一気に冬の気候になり、寒さの晴天の下での実施となりました。

今年の年末特別講座のテーマは、高知県立足摺海洋館 総支配人・新野 大先生による「どっちが強い!?から学ぶ海の生き物たち」です。

新野先生は、現在、高知県の足摺海洋館のリニューアルオープンに向けて、総支配人の立場で様々な活動をされております。2020年の夏に水族館が完成予定とのことですから、是非行ってみたいと思います。が、高知空港から車で3時間ほどかかるようで、大変とのこと・・・。1日がかりで移動しても魅力ある水族館になるようですので、時間をかけても行ってみたいですね!

約400名の大盛況の講義は、「エイ」と「サメ」の違いは何かしっていますか?の質問から開始!
外見での見分け方はいくつかありますが、簡単な見分け方は、鰓孔(さいこう)という「えらの切れ目」が体の側面(横)にあるものがサメで、腹側(下)にあるものがエイということから学びました。

実際にこの見分け方が分かると、シノノメサカタザメなど外見は「サメ」に良く似ており名前にも「サメ」とついていますが、鰓孔は腹側にあるのでエイの仲間だということがわかりますので、水族館で、エラの切れ目の位置を観察してみると面白いとのことです。

その他にも「デンキウナギ」の発電器は「主器官」「ハンター器官」「サックス器官」の3つに区分されており、主器官とハンター器官は刺激により放電が起こり、起電力は500~600ボルトに達することや、世界で一番小さいイカは「ヒメイカ」で、泳ぐ姿は小さなスルメイカのようなのだが、成長しても胴長が2cmほどにしかならないことなど、マニアックなこともたくさん学びました。

休み時間には、ブックエースさんの出張販売会場は大賑わいでした。新野先生が監修された「どっちが強い!?」シリーズの書籍を中心に生物学を学べる本がたくさん並んでいました。本を読むことで、知識を深めることが出来ますので、幼少期にこそしっかりと読書をしてほしいですね。

特に新野先生が監修された「海の生物」の2冊は大人気で、売り切れてしまうほどでした!購入した書籍にサインをしてもらう学生も多数おり、思い出にもなったことでしょう!

講義では、知識を持っている学生たちと対話をしたり、クイズ形式で進めたりしました。実際に、次のようなクイズが

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【 Q 】次の中でプランクトンはどれ?

➊マンボウ ➋エチゼンクラゲ ➌メンダコ ➍ヤリイカ
※答えは最下部に記載してあります。

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最後に新野先生からは、何か調べるものなどがあっても、Websiteの検索をするのも良いが、文献や書籍からの情報を大切にしてほしいというメッセージを頂きました。新野先生の場合、信頼のある書籍からの情報収集を行って、その上で載っていない場合にWebsiteで検索をするそうです。

便利な世の中になり、すぐに情報にアクセスが出来るようになった反面、その情報が正しいか否かを判断する能力も必要になってきています。そのリテラシーもつけるための学びが必要になってきているのは事実ですね。アナログだからこそ、学びを深めることができることでもありますので、面倒くさがらずに調べる癖をつけてほしいです。

新野先生、本当にありがとうございました!

年内の講義は全て終わりました!次回の第5回講義は、2019年2月9日(土)に実施します。講義内容は、株式会社ユーグレナ・阿閉 耕平先生による「ミドリムシで地球を救う!? ~地球の問題を一緒に考えてみよう~」です。お楽しみに♪

★答え★
A:エチゼンクラゲ

【解説】エチゼンクラゲは傘の直径が1メートルを超える大物だが、水の中を漂う生き物で「遊泳力が全くないか、あってもきわめて弱く、水も流れのままに浮遊して生活する生物」と定義される「プランクトン(浮遊生物)」です。