6月22日(土)に「子ども大学水戸」第6期「入学式+第1回講義」を茨城高等学校・中学校の大ホールにて実施しました。
水戸市周辺だけではなく、日立市、つくば市、常総市、行方市など県内広域からの応募だけではなく、東京都や栃木県、福島県からの応募もあり、過去最多の応募数となりました。応募頂いた全員を入学していただくことはできませんでした。会場のキャパシティーや運営の問題がありますので、本当に申し訳ございません。ご理解いただけますようお願い致します。(また来年もご応募ください!)
さて、当日は雨の予報でしたが、くもりの状態で入学式を迎えることが出来ました。笑顔でたくさんの親子が登校してくれたので安心しました!第6期は180名の入学生を迎え入れ、盛大な船出です。
入学の手続きが終わると、入学式の開催です。学長のお茶の水女子大学名誉教授・内田伸子先生からの学長訓示で、子ども大学水戸の特徴や能動的に学ぶことの大切さなどを伝授。また、子どもだけではなく保護者も一緒に学び、それを自宅に戻ってからも学びを共有し、知識を更に深めていってほしいことも伝えてくれました。
学長訓辞の後は、代表宣誓を中2生の渡邉芭さん・小5生のカースウェル礼くんが行いました。自分の夢を交え、子ども大学水戸でどんな学びをしたいのかを堂々と宣誓してくれました。300名以上の前で話をする経験は緊張したと思いますが、良い経験となったと思います!
入学式の最後には理事長の岡本より、子ども大学とは?、茨城にある子ども大学の種類、子ども大学水戸のコンセプト、子どもたちが大人になったときの世界、親が社会に出た環境と子どもが社会に出るときの環境の違いなどを保護者の方々にもお伝えしました。
また今期も完全オリジナルの「子ども大学水戸ノート」が学生に配布され、ノートの使い方や子ども大学水戸を支えてくれている地域の企業様や個人の方々がたくさんいて、学生の将来を応援していることなどを伝え、入学式が終了です。
そして、いよいよ講義が開始!第6期のキックオフとなる第1回講義は、昨年度に引き続き、国立環境研究所・五箇公一先生による「見えないけど身近な「ダニ」のひみつ、教えます。」です。五箇先生は外来生物の研究の第一人者であり、様々なメディアに登場している先生です。(クローズアップ現代や脱力タイムズなどにご出演しています)
昨年は「生物多様性」についての講義でしたが、今年は「昆虫ではなく、クモでもない」「体は一塊りで、昆虫のような節はない」「足は4対8本」「食べ物も生活史も様々」「種類は現時点で分かっているものが5万種」「未発見のものを含めると100万種はいるかもしれない」など、五箇先生の一番好きな「ダニ」についての講義です。
ダニの定義から始まりましたが、最初の笑いは「人間の顔にもダニがいる。赤ちゃんにはダニがいないが、そのダニをつけるのはお母さんなどが頬ずりするからである!」でした。
その後は、怒涛のピッチで、最大のダニはインドなどに生息している「アカゲダニ」で最大2cm程度あって、それを薬用に食べてしまう事や、アリの巣に居座っている「アリノスササラダニ」は、脱皮するのも産卵するのも移動するのも完全にアリに依存している事など、様々なダニについての特性についての話を聞きながら、自然界においてのダニの重要性や生物多様性についての講義と続きました。
他にも様々な例を挙げながら、科学的な見地によってそれらの分析を行い、解決していくプロセスを学ぶことができました。
特に生態系においては、生態系のピラミッドがバランスよく成り立っているが、グローバル化や環境破壊によってサイクルが壊れてしまうことが多々あり、昨年の講義テーマである生物多様性が非常に重要であることを学べたと思います。一つの問題が、実は複雑に絡まっていて、解決していくのが非常に難しい問題であることが分かったはずです。
最後は質問ラッシュで「クワガタとカブトムシのダニは異なるか?」「先生の一番好きなダニは何か?」「一番美しいと思っているダニは何か?」など、学生たちの質問に丁寧に答えて頂きました。保護者の方からも質問を頂き、全ての講義が終了!
※第4期に登壇いただいた、国立環境研究所の江守先生がTwitterで生物多様性に大きく影響がある環境問題についてつぶやいています★★国立環境研 対話オフィス(江守先生 Twitter) ★★をご覧ください。
全ての講義が終わった後、全体の集合写真を撮影。
その後、五箇先生からサインを貰いたい学生が長蛇の列ができましたが、一人ひとりにサインをして頂きました。五箇先生、本当にありがとうございました!ダニの研究者が本日の講義から誕生することを望んでいます!
次回は7月13日に常磐大学にて、株式会社 電通のクリエーティブ ディレクター・平石洋介先生による「短いCMができるまでの、長い道のり。」です。お楽しみに♪