2月8日(土)に茨城高等学校・中学校にて、第5回講義を実施しました。
講義テーマは、株式会社リバネスの5名の先生たちによる「生き物の設計図~自分のDNAを取り出そう!~」です。

メインの秋山先生とサポートをして下さる高橋先生・中島先生・中嶋先生・山本先生の事項紹介と挨拶から始まり、今回の講義を行う上で、研究者の心得として「それって本当?」と一度考えてみることが大切であることを忘れずに受講して下さいとのメッセージを受けとってから講義が開始です!

講義のミッションとして4つの事を確かめていくミッション型講義の最初は、「人って何で出来ているのか?」の疑問からスタートしました。
【大人➡ ? ➡ ? ➡ ? 】のスライドをみると、学生たちからは「子ども」「赤ちゃん」「細胞」「受精卵」などの大きな声がたくさんでてきました。小学生が中心ですが、最初から「受精卵」の言葉が出てきたので先生方もビックリ!

最初は1つの細胞だったのが、分裂を繰り返して大人になると「37兆個」まで増えていくことを学習しました。

そして、本当に細胞によってできているのかを確認するために「口の中の細胞をみてみよう!」ということで、学生の代表2名が登壇し、綿棒で自分の口の中の細胞を採取し、染色液をつけて、顕微鏡で見てみました。自分の細胞の形をみて、言葉にして全員に伝えたのですが、言葉にすることが難しようで「丸くはなく、四角でもなく、六角形でもなく・・・。」会場は笑いながら想像していたのが印象的でしたね。

その原因は、形が異なっているからでした。
ここで疑問になるのが「1つの細胞からできているのにそれぞれ違う特徴を持っているのは何故か?」でした。
細胞の中にあるDNAは「生き物の設計図」であり、そのDNAが異なる為、形や大きさ、特徴が異なっていることを学び、本当に人間は細胞が集まってでできていることを学習。

その後は、いよいよ一人ひとりのDNAを検出する実験へと移っていきます。自分の頬から細胞を取り出し、検査キットを使って、細胞を可視化しました。高校生ボランティアも含め、20人以上のスタッフが実験のフォローアップに入り、一人ひとりの細胞検出実験を行いました。

実際に人間にもDNAが存在しているかの確認を行う実験を行いました。自分の頬から細胞を取り出し、観察。DNAは白や透明に近い色で、ひものような形をしていて、一つ一つが異なる形をしていることを確認しました。自分のDNAを検出して「気持ち悪い」などの言葉が出ていましたが・・・。

細胞の大きさは約0.02mmで、細胞1つあたりに入っているDNAの長さはなんと「2m」!矛盾しているように聞こえますが、らせん状にまとまっている為、細胞内に収納されています。すごいですね。そのDNAをもっと細かく見てみると、ATGCの4つの塩基と呼ばれる配列によって成り立っていて、実際に塩基配列を見ながら、人間とその他の生き物との違いを分析してみました。

配布された資料には3つの塩基配列が並んでおり、1つは秋山先生の配列で、他の2つは何の配列なのかを推察しました。
塩基配列の数の違いを数えながら、いくつの違いがあり、割合でどれくらいの違いがあるのかを算出。

答えは、チンパンジーとネズミだったのですが、人とチンパンジーの違いは4%、ネズミとの違いは15%で、人同士の違いはなんと「0.1%」であることを学習!
科学の重要性と人の神秘性を学ぶことが出来た第5回講義だったと思います。リバネスの皆さん、ありがとうございました!

次回の講義は、3月14日(土)に実施します。講義内容は、自然科学研究機構 国立天文台の平松正顕先生による「宇宙の謎に挑む~オリオン座・ベテルギウスが消えてなくなる?~」です。修了式も行いますので、保護者の方も是非ご参加下さい!