8月21日(土)に第8期「夏の特別講座」を実施しました。
キッズ・マネー・ステーションの柴田千青先生と横山望先生による、「オカネってなんなんだ?~自分と社会のために知っておきたいお金の心得~」です。

特別講座も、いつものように、HRからスタート。
今回の司会は、学生部の今村君です。YouTubeのチャットの使い方の確認しながら、オリンピックの話題を振り返りました。

今回の「夏の特別講座」は、株式会社ブックエース様との共催イベントで、毎年実施しております。
今年は、担当の数原さんから、ブックエース様の展開している事業所の紹介から始まり、書店についてのトリビアを学びました。年間読書量や書店の成り立ち、書店の数など、面白いテーマの学びです!代表取締役の奥野社長もライブ講義を受講してくれており、コメントを書き込んでくれて、大盛り上がりでした。ありがとうございました。

理事長の挨拶を挟み、いよいよ講義の開始です!
講義の前半では、お金に関する基礎知識についてから開始!
現在日本で使われているお金は、コインと紙幣を合わせて主に10種類あります。しかし、昔のデザインのお金(明治時代の100円札など)も使用できるため、実際に使うことのできるお金は34種類もあるそうです。さらに、今年の11月には新たな500円玉、2024年には新デザインの紙幣が発行されることから、これからも使用できるお金の種類は増え続けていきます。

その後、お金の歴史についての学びへと移っていきます。
現在はお金があるのは当たり前ですが、お金が無かった時代には、需要の大きい米、塩、タカラガイなどをお金の代わりに使用していたそうです。特に貝を使うことが多かったため、現在私たちが使用しているお金に関係する漢字には買、貨、財など「貝」という文字が多く見られます。しかし、米や塩、貝などは多くのものを買う際にはとても重く、運ぶのに向いていませんでした。他にも、米や塩は食品であることから、虫食いや腐る事への恐れがあり長期の保存が出来ないこと、毎回売買の際に計量する必要があること、違うもの同士を交換するのに価値尺度の統一が困難であることなど、多くの不便な点が浮上してきました。そこで人々はお金という物を生み出し、これらの問題を解決しました。これが現在のお金が誕生した理由だそうです。そしてこのお金は、交換、保存、価値尺度という3つの役割を持ち、長い間、物と物との交換の際に役立ってきました。

そして近年、私たちは新たなお金の形を生み出しました。それはICカードやクレジットカード、バーコードを用いてお金を払うキャッシュレス決済です。これらの普及により、現金だけでなくデータもお金の役割を果たすようになりました。キャッシュレス決済のメリットとしては、自分で計算しなくても支払いが簡単にできることやキャッシュバックのキャンペーンがあるなど、使えば使うほどお得になることなどが挙げられます。また、コロナ禍においてはタッチレスという点も感染対策という面で高く評価されています。

しかし、実際にお金に触れる必要がないため、無意識に使いすぎてしまう危険性が生じたり、セキュリティ面で注意する必要が出てきたりと、デメリットもあるそうです。先生は、どんなに便利で手軽でも「お金を使っている」という意識は常に持ち続けなくてはならない、と伝えてくれました。

先生によるとお金の本質とは「信用」だそうです。皆がお金だと認識するからこそそれがお金として存在しており、社会においてお金として通用しているのですね。よく考えると、ただの印刷された「紙」がお金として「価値」があるのは、日本国が「保障」してくれているからです。信用力で成り立つのは、人間の信用と同じですね!

お金の基本を学んだ後は、欲しいものを買うなど、主にお金の使い方の学びへ!
現在、子どもたちがもらっているお小遣いの額は、年齢を重ねるにつれて増加しています。年齢が上がると、自分の欲しいものの金額もありますが、子どもが貰っているお小遣いは、本来保護者が働いて稼いだお金であることを、子どもがしっかりと理解することが大切だと強いメッセージを伝えてくれました。

さらに、生活をする上でたくさんのお金が必要なことも教えていただきました。社会人の1カ月あたりの給料は平均約22万円で、子どもたちのおこづかいと比べるとかなり多い金額だと思われますが、ここから税金や社会保険料などが引かれてしまいます。他にも、食事代や電気・ガス・水道代、車や電話、塾や習い事の教育費などを払う必要があり、最終的に自由に使えるお金は約6,000円しか残らず、とても少ないことが分かりました。お金を稼ぐという事は大変です。

使い方の後は、お金の管理のコツについて学びました。管理にはコツがあるようで、それは「使うお金」「貯めるお金」「人のために使うお金」「増やすお金」という4つに分類して考えるとのこと!この4つの分類ですが、会場で一番納得していたのが、「使うお金」の使い方のコツでした。ポイントは、買うものを「必要なもの」と「欲しいもの」とで判断することのようです。分かってはいても、欲しいものが多いのですよね~(笑)。

講義の最後には大人になるまでに知っておくべきポイントを4つ教えていただきました。
1つ目は、「需要と供給」です。需要というのは欲しい人の気持ちのこと、供給というのは売りたい人の気持ちのこ。供給が多いとき、物の値段は安くなり、供給が少ないとき、物の値段は高くなるという、需要と供給の関係について。

2つ目は、「為替」です。円高と円安など外国の通貨との兼ね合いがあること。

3つ目は、「お金は回してこそ役に立つ」ということです。私たちが消費したお金は、売り上げとなって工場や会社で働いている人に給与として支払われます。そして、その人々がそのお金を消費することでまたお金が動き、経済がぐるぐる回ります。先生は、子ども大学の学生もお金を消費することで、すでに経済活動に参加しているのだと教えてくださいました。

4つ目は、「お金の回る先は自分でも選べる」ということです。つまり、お金を自分のために使うだけではなく、地元のために考えて消費したり、募金をしたり、人にプレゼントをすることもできるということ。

学生の皆さんには、自分自身がすでに経済活動に参加していることを念頭に置きながら、現在から将来にかけてどのようにお金を使うべきか、しっかりと考えて欲しいと思います。柴田先生、横山先生、ありがとうございました!

第3回講義は「10月9日(土)」!!
株式会社Spir 代表取締役・大山晋輔先生による「自分のやりたいことを見つけるには?〜自分の情熱の在り処〜」です。お楽しみに♪